電動化を考えるなら知っておきたいSRAMとAXSの思想

SRAMについて

SRAM(スラム)は、アメリカ発のコンポーネントブランドです。
現在では、革新的なワイヤレス電動変速システム「 AXS(アクセス) 」を筆頭に、ロードバイク・マウンテンバイクの最前線を走る存在ですが、そのスタートはとてもシンプルで、同時に革新的なものでした。

SRAMのスタートは「グリップシフト」

SRAMの原点は「グリップシフト」。
1980年代後半に登場したこの技術は、ハンドルをひねって変速するという、当時としては非常にユニークな発想でした。

50代以上のベテランサイクリストの方には、懐かしい名称ではないでしょうか。

このグリップシフトは、

  • ハンドルから手を離さずに操作できる
  • 握って回すだけの直感的な操作
  • 瞬時に多段変速が可能

といった特徴を持ち、特にマウンテンバイクシーンで一気に存在感を高めていきます。

SRAMは創業当初から、
「既存のやり方にとらわれない」
「ライダーをライディングに集中させる」
という姿勢を一貫して貫いてきたブランドだと言えるのではないでしょうか。

革新的な製品開発を続けるブランド

その後SRAMは、

  • RockShox(サスペンション)
  • Avid(ブレーキ)
  • ZIPP(ホイール)

といったブランドを傘下に収め、コンポーネントメーカーとして一気に総合力を高めていきます。

「軽さ」「シンプルさ」「合理性」を軸にしながら、
ロードバイク・マウンテンバイクそれぞれで独自の進化を続けてきました。

AXSに代表されるワイヤレス技術

SRAMを語るうえで欠かせないのが、ワイヤレス電動変速システム eTap です。

eTapは、SRAMが初めて世に送り出した完全ワイヤレス電動変速システムで、
シフターとディレーラーを無線でつなぐという、当時としては非常に革新的な技術でした。
右レバーでシフトアップ、左レバーでシフトダウン、左右レバー両押しでフロント変速(シフトアップ⇔シフトダウン)を行うシンプル操作です。

その後SRAMは、電動変速だけでなく、パワーメーターやサスペンション、シートポストといった電子制御・デジタル連携する製品群を一つの思想で統合し、AXS(アクセス)という名称へと発展させます。

現在では、
eTapはワイヤレス電動変速の原点、
AXSはワイヤレスと電子制御を含めたSRAMのエコシステム全体
という位置づけとなっており、現行モデルはすべてAXS表記に統一されています。

完全ワイヤレス設計

  • シフターからディレーラーまでケーブルを一切使用しない完全ワイヤレス構造
  • フレーム内部の配線を気にする必要がなく、組み付けが非常にシンプル
  • セッティングや載せ替えの自由度が高い

ワイヤレス・ブリップ(Wireless Blips)

小型のワイヤレススイッチを、ハンドルバーの任意の位置に増設可能。
TTバイクやドロップバーの好きな場所に変速ボタンを追加でき、配線を気にする必要がありません。

ケーブルの伸びがない

電動変速のため、従来のワイヤー式で起こりがちな「ワイヤーの伸び」による変速不調がなく、長期間安定した性能を維持します。

スマートフォンアプリとの連携

スマートフォンアプリを使い、変速の設定変更やバッテリー残量の管理なども可能です。

これらの特徴により、AXSは「電動=複雑で難しそう」というイメージを大きく変えたシステムと言えるでしょう。

ロードバイク向け SRAM AXS グループセット

SRAM RED AXS / Force AXS / Rival AXS

SRAMのロードバイク用グループセットは、ワイヤレス電動変速「AXS」を軸に、3つのグレードで展開されています。

RED AXS

軽量性と剛性を徹底的に追求したフラッグシップモデル。
クランク一体型パワーメーターを選択できる点も大きな特徴です。

Force AXS

レースからロングライドまで幅広く対応する高性能モデル。
性能と価格のバランスに優れ、実用性の高いグレードです。

Rival AXS

SRAMの電動・ワイヤレスを最も身近に体感できるモデル。

SRAMは早い段階からパワーメーターの標準化に取り組んでおり、トレーニングと実走をシームレスにつなげられる点も大きな強みです。

マウンテンバイク向け SRAM グループセット

SRAM Eagle Transmission

最新世代のマウンテンバイク用ドライブトレイン。
最大の特徴は、ディレイラーハンガーを必要としないフルマウント方式です。

  • フレームに直接固定
  • 高い剛性と耐久性
  • 圧倒的に安定した変速性能

過酷なトレイル環境を前提に設計された、まさに次世代のEagleです。

SRAM GX Eagle

GX Eagleは、SRAM MTBグループの中でもコストパフォーマンスに優れた定番モデルです。

  • 上位モデルのテクノロジーを継承
  • 耐久性と実用性のバランスが良い
  • 多くの完成車に採用

レース志向からトレイルライドまで、幅広く対応できる安心感のあるグレードです。

まとめ

SRAMは、
グリップシフトに始まり、
初代ワイヤレス電動変速「eTap」
そしてAXSワイヤレス、Eagle Transmissionへと、
常に「新しい当たり前」をつくってきたブランドです。

  • シンプルで合理的
  • 実走を重視した設計思想
  • ロード・MTBともに明確な個性

コンポーネントのグレードアップをお考えの方、
現在シマノを使用していてSRAMに興味をお持ちの方、
電動化のタイミングでSRAMを検討されている方も、
気になる点や疑問があれば、ぜひ一度ご相談ください。

実際の使用感やお客様の用途に合わせたメリット・デメリットなど、
専門店の視点でご案内いたします。

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